結論、最終面接では「この会社とフィットするか?」がみられている。なぜなら実際私が工場長として、最終面接官として候補者の合否を出す場合そう考えているからだ。
会社によって異なるが面接回数は少なくとも二回はあるのが一般的。一次面接で人事担当者とと課長級、二時面接で部長級/役員といったイメージ。実際私の会社では二回。二回目が私で通常最終面接。一応私が決めきれない時はさらに上位の役員と三次面接を設定することも可能だが、今まですべて私が合否を決めてきた。そもそも人一人の採用も決定できないような工場長が、会社/工場としての重要な決断などできないと考えているから。
ちなみに外資系/戦略系コンサルだと中途採用の面接回数は5回〜6回が多い、これは私の知人の話。また私の後輩はトヨタからコンサル(外資ではない)に転職したが6回面接があったとのこと。その度に愛知からはるばる東京に面接にきていたらしい…。当然会社側も短期離職されたくないので採用面接にはかなり慎重に臨む。特にコンサルなど優秀な人材こそが資産である場合はなおさらだろう。
閑話休題。では私が最終面接官の立場でどう候補者を見てきたか?それは今後私の工場でやっていけそうか?つまり「会社とフィットするか?」、ソフトスキル的な部分を重視している。
理由は二つある。
まず一つ目。ハードスキルについては通常一次面接で課長級が確認している。技術系ならCADやPCスキル、今まで培ってきた専門スキルと実績など。また技能系なら持っている資格や、溶接/組立の習熟についてなど。したがって最終面接において私がハードスキルについて候補者に尋ねる時間は必然的に絞られる。それもスキルそのものよりも、もっと本質的な質問をすることが多い。集約すると「そもそもなぜ〜?」という部分と「現地現物で自らの手を汚したか?」という部分だ。相手が技術系であったも技能系であってもだ。一次面接で課長級はハードスキルを確認する時間が長いため、ソフトスキルについてはあまり確認しない、よって必然的に最終面接官である私はソフトスキルにフォーカスして候補者と会話をすることになる。
二つ目の理由は、ソフトスキルつまりコミュニケーションスキルやリーダーシップはなかなか定量的にジャッジするのが難しく、ペーパーテストや職務履歴書の内容だけではそもそも判断できない。だからこそ面接という場を使ってFace to Faceで話しながらソフトスキルと「会社とフィットするか?」という切り口で見ている。
「たかだか一時間の面接でソフトスキルや会社とのフィット感を本当に見切れるのか?」あなたはそう思うかもしれない。だが明らかに不適合と思える候補者はそこではじくことができるし、逆に適合つまり採用した候補者で私の工場に入ってから苦労しているという話もまだ聞いていない。まぁ日々の現場運営の中では当然いろいろあるのだろうが。なので実績的にも私は面接官としてもそこそこのOutputを出せていると思っている。
このブログを読んでいるあなたが今から中途採用で面接に臨むのなら、一時面接ではハードスキル:ソフトスキル=8:2くらいのイメージで話せばよい。もっとも面接官の方から質問されるはずなので、結果それくらの割合になると思う。その中でも製造業、ものづくり産業ならスキルそのものよりも「なぜ」「現地現物/自らの手を汚して」という部分をアピールすると、深い思考力と当事者意識をもって仕事に取り組んでいる姿勢が評価されるはずだ。
そして二次面接や最終面接においてはハードソフトよりソフトスキルを重視してアピールするのが鉄則。そのためには事前に会社のホームページを熟読し特に経営理念、ミッション、ビジョンなど「会社の価値観」を深く理解する、そしてそれとあなたの価値観や考え方が合致していることFace to Faceの面接の場でうまくコミュニケーションをとれれば必ず合格できるはずだ。
失敗したらどうするか?不採用になったらどうするか?答えは簡単「なぜ」を考え改善し次のチャレンジに進めばよい。
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